そもそも双極性障害って何よ?ってお話

双極性障害、昔の言い方だと躁うつ病。

その名前の通り、主に躁状態と鬱状態を繰り返すものなのですが、私自身、診断された時にはきちんとした知識はありませんでした。

因みに、正しい診断を受けるまでに長い人だと、10年くらい掛かるようです。私は初診で分かったので運が良かったです。

双極性障害は発症原因やメカニズムがまだ解明されていません。今でも国立機関などで研究がされています。遺伝的要因とかストレス脆弱性モデルとか、ミトコンドリア内のクエン酸回路のイソクエン酸脱水素酵素の減少とか言われています。兎にも角にも、脳の病気です。心の病気ではありません。

さて双極性障害で何よりも大きいのが、一生完治しないという点です。ネットを見ていると「完治する!」なんて書いてあるサイトもあります。ですが何冊も関連書籍を読んだり理研の専門的論文も読みましたが、それらではそんなこと一言も書いてありませんし、主治医にもはっきりと「一生治りません」と断言されています。

症状については、躁状態と鬱状態に加えて、あまり言われることがありませんが、混合状態というものがあります。混合状態はその名の通り、躁と鬱が混ざったものです。

それらに加えて、症状が出ない期間が続く【寛解】があります。寛解にこぎつけるのは難しいです。私の場合は5年でした。恐らく「完治する!」と言うサイトが言ってるのは、寛解のことでしょう…。

寛解すれば、服薬は必須ですが本当に普通の生活が送れます。でも、ストレス過多だったり、何かしらの切欠でまた症状が出てしまう可能性はかなりあります。寛解からの再発率は90%とよく言われているほどです。

躁状態、鬱状態、混合状態の細かい話は既に記事にしてあるのでご覧下さい。

躁状態については此方。
鬱状態については此方。

混合状態については此方。

私自身がこうやって書いているので変な話ですが、ネットで調べるのも良いとは思いますが、書籍や、理研などの論文はとても役に立ちます。後者は基礎知識ではなく発症メカニズムとかの研究のお話にはなりますが。

この本、ワークブックですがとても好評なのでご紹介致します。

バイポーラー(双極性障害)ワークブック
気分の変動をコントロールする方法

バイポーラー(双極性障害)ワークブック 第2版/星和書店

多くの読者の支持を得ていたバイポーラーワークブック第1版が大幅に改訂され、第2版が2015年に出版された。本書は、この第2版の全訳である。<br />以前は躁うつ病と呼ばれていたバイポーラーディスオーダー(双極性障害)は、気分がハイになる躁状態と、気分が落ち込んでしまううつ状態を繰り返す障害であり、薬物療法などの脳科学的なアプローチだけで対処できるものではない。ストレスに対する対処法、考え方のくせの修正、対人関係や生活全体を見直してみるなど、まさに心へのアプローチこそが治療の重要なポイントである。<br />では、それをどのように行えばよいのだろうか? 患者さんやそのご家族、専門家、さらに一般の人にも分かりやすい形で明確に示してくれるのが本書である。<br />双極性障害と明確に診断された人だけでなく、ときどき「双極的な気分」になるという人、正常とされる範囲内で気分にむらがあり、ストレスにうまく対処できなくなる、といった人たちに対しても「気分の波」に対応できるように練習問題の内容が刷新されている。<br />本書は、気分の変動を自らコントロールしていくための明快な実践ガイドブックである。

www.seiwa-pb.co.jp


一生治らない病気なので、常に病識を持っていかに正しい知識を身に付けて、いかに正しく付き合っていくかが大切だと痛感しています。上手く付き合ってずっと寛解していたいですね。

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Meli Melo

双極性障害患者の小説と病気のお話。