精神障害者として生きることのお話

双極性障害患者としてのお話になりますが、私が感じていることを書いていきます。

以前、知人から「精神病患者になったってどういう気持ちなの?」という無神経な質問をされました。ショックすぎて何と答えたか記憶にありません。

どういう気持ちか…
私は仕事も恋人も失い、友人も沢山離れていきました。だから、本来歩めていたであろう人生を滅茶苦茶にされたと思っています。

普通に仕事して、普通に恋愛をして、普通に家庭を築ける、なんて考えていましたから。

それらを全て打ち砕かれて叶わぬものにしたのが双極性障害だと考えます。しかも完治するなら良いのですが、寛解するだけで再発率は90%を超えるので一生付き合っていかなければなりません。

逸れますが、もう一つの完治しない精神疾患である統合失調症と合わせて「二大精神病」と言います。

しかし、完治しないからと言って症状に苦しみ続けると人生に希望など見出せません。なので、寛解に向けた努力は絶対に必要ですし、寛解に辿り着いたら再発率90%以上ということにもめげずに寛解の維持をする努力が必須です。

そのためにも、毎日の服薬を必ず欠かさないことや、適度な運動や日光浴、頑張るのは出来ることの6,7割までで留めることなどを徹底することが大切です。

私はいま、寛解出来ています。診断から5年かかりましたが、寛解にこぎつけることが出来ました。

双極性障害に苦しんでいても、いつか浮上することは出来るのだと思います。

精神障害者であることに絶望して何もしないのではなく、少しでも前に進むことが重要だと考えます。勿論、体調が頗る悪い時には兎に角療養しなくてはなりません。焦らず、でも着実にゆっくりゆっくり、進んでいくのが寛解への一歩なのではないかも思います。

物凄くポジティブに考えると、普通の人、健常者ならば絶対に経験できないことを経験できています。代償は大き過ぎますが。
寛解している今では、それも悪くないかなって思います。破茶滅茶な、山と谷が激し過ぎる人生なんて、そうそうありませんし。まあこれは寛解しているからそう思えるだけであって、鬱状態でなら「何で双極性障害になったの」「何で一生治らないの」「何で私が」と考えてボロボロに泣きますが。

そういえば躁状態では、「人生楽しい!」とか、「私って最強!」とか「あれやりたい!これもしたい」と言った感じで、双極性障害であることすら考えなくなります。だから、服薬を怠って悪化するのですね。

躁状態、鬱状態、混合状態、フラット、そしてフラットを維持できている寛解。色々な状態になる双極性障害。振り回されて疲弊もしますが、フラットのときくらいは肯定的に捉えて絶望から解放されたいものです。

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Meli Melo

双極性障害患者の小説と病気のお話。